インターネットやテレビで「談合」に関するニュースがときどき報道されています。
「談合」は言葉のまま捉えれば「話し合い」という意味なのですが、よく問題視されていますよね。何故なのでしょうか。
「談合」とは、入札の際に価格や落札者を予め設定して協定のこと。経済原則に従えば、受注者はあらゆる入札者の中で、最も安い価格で落札してくれる業者に、物事を頼むのが普通です。
しかし、ニュースなどで話題になっている類の「談合」は、公的機関や大企業が本来の価格より釣り上げて金額を取り決め協定。浮いた金額は当事者のポケットマネーにするような行為のことです。
そのため、落札の内容が公共事業などであれば、それを支払うのは政府となり、そのお金はどこから出ているのかというと、我々の血税なわけです。公共事業という口実で、権力者が税金を彼らのポケットマネーに流し込んでいるだけなんです。泥棒と何も変わりはありませんよね。
このような「談合」は日本だけに限らず、ある程度腐敗している国ではどこでも行われていることです。
「談合」は英語ではどう表現すればよいのでしょうか。
こんな単語や表現を使います
■ bid rigging:談合、不正入札
■ collusive behavior:共謀行動
■ sweetheart deal/contract/agreement:コネによる取り決め、コネによる協定
こんな言い方ができます
■ Associations involved in bid-rigging were subjected to the penalty.
(談合に関与した企業はペナルティを科されるべきだ。)
■ In Japan, there are many construction firms found to have engaged in bid rigging.
(日本では談合に関与したとされる建設会社がたくさんある。)
■ My father has engaged in collusive behavior to become rich.
(私の父は金持ちになるために談合に従事した。)
■ Which do you like rice dumpling or collusive behavior?
(団子と談合どちらが好きですか?)
■ Did you know that our company had a sweetheart deal with the government.
(俺たちの会社が政府と談合してたって知ってたか?)
■ We have to have a sweetheart contract to survive in this industry.
(この産業で生き残るために談合をしなければならない。)
■ Many people criticized a sweetheart agreement between company A and B.
(多くの人々がA社とB社の談合を非難した。)
補足
「談合」の意味に最も近い英語表現は「bid rigging」です。「bid」は入札のこと。「rigging」は不正をする事という意味です。直訳すれば「不正入札=談合」となります。
「collusive」は悪事のために結託したという意味。「behavior(行い)」と一緒に使うことで「談合」のニュアンスを持たせることができます。
「sweetheart deal/contract/agreement」という面白い表現もあります。直訳すれば「恋人協定」という意味です。談合のみならず、団体・企業間の後ろめたい取引を言うときによく使われます。
「談合」のニュアンスに最も近いのは「bid rigging」ですが、「sweetheart deal/contract/agreement」の方が意味が広く、使い勝手がよいです。
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