「イタコ」とは、主に東北地方で、亡くなった人の霊を自分の身に降ろして言葉を伝える女性のことです。この儀式を「口寄せ」と呼びます。
青森県の恐山で行われる大祭では、イタコに口寄せをお願いする人たちの姿が見られることでも知られています。
そんな「イタコ」「口寄せ」は、英語ではどのように表現するのでしょうか。
こんな単語や表現を使います
■ spirit medium:霊媒師、イタコ(死者の霊と交信する人。単に medium とも言う)
■ itako:イタコ(日本の文化として紹介するときはそのまま使われる)
■ shaman:シャーマン、巫女
■ psychic:霊能者、超能力者(霊媒に限らず幅広い)
■ channel:(霊を)自分の体に降ろす、霊の言葉を伝える
■ contact the dead:死者と交信する
■ summon:召喚する、呼び出す(NARUTOの「口寄せの術」は Summoning Jutsu)
こんな言い方ができます
■ She went to Mount Osore to see an itako, a blind spirit medium.
(彼女はイタコに会いに恐山へ行った。イタコは盲目の霊媒師だ。)
■ The medium claimed she could contact the dead.
(その霊媒師は死者と交信できると言っていた。)
■ An itako is said to channel the spirits of the dead.
(イタコは死者の霊を口寄せすると言われている。)
■ She asked the medium to channel her late grandfather.
(彼女は霊媒師に亡くなった祖父を口寄せしてもらった。)
■ My aunt goes to a psychic every year to have her fortune told.
(おばは毎年霊能者に運勢を見てもらっている。)
■ Naruto used Summoning Jutsu to call a giant toad.
(ナルトは口寄せの術で巨大なガマを呼び出した。)
補足
イタコは日本独自の存在なので、英語にぴったりの単語はありません。一般的には spirit medium(または medium)と言えば「死者の霊と交信する人」として伝わります。日本の文化として紹介するときは、itako とそのまま言ったうえで a blind female spirit medium in northern Japan のように説明を添えると親切です。
spiritual medium と言うこともありますが、spirit medium のほうが一般的です。medium には「中くらいの」という意味もあるので、文脈がわかりにくいときは spirit medium と言いましょう。
psychic は「霊能者、超能力者」で、占い師や透視など霊媒以外のことも幅広く含みます。shaman は宗教・民俗学的な文脈で使われることが多い言葉です。
「口寄せ」は、霊を自分の体に降ろして話すという意味なら channel、死者と交信することなら contact the dead や communicate with the dead が自然です。霊媒師を囲んで行う「降霊会」は séance と言います。
アニメ『NARUTO』の「口寄せの術」は、英語版では Summoning Jutsu と訳されています。こちらは動物などを呼び出す術なので、summon(召喚する)がぴったりです。


