日本の伝統的な料理の代表といえば懐石料理ですよね。趣きある見た目と健康的で上品な味わい。育ち盛りの子どもの頃は好きではなかったけど、大人になるにつれて良さが分かってきた、という方も多いのではないでしょうか。
懐石とはもともと禅宗の僧が温めた石を懐に入れて空腹をしのぐという意味。茶の湯のメインである茶を頂く前に振舞われる食事のことでした。安土桃山時代に千利休が完成させた、茶道に伴って生まれた料理です。
そのため当時は懐石料理も茶の湯をもてなす人が作っていたのですが、徐々にアウトソーシングされていき、一般の料理店でも取り扱われるようになりました。
こんな風に日本で広まっていったので、懐石料理はもちろん日本にだけしか存在しません。しかしグルメな外国人には「懐石料理とは何か?」と説明を求められることもあるでしょう。
「懐石料理」は英語ではどのように表現したらよいのでしょうか。
こんな単語や表現を使います
■ Kaiseki Cuisine:懐石料理
■ tea-ceremony dishes:懐石料理、茶懐石、茶の宴での料理
■ tea lunch:ティーランチ、懐石
こんな言い方ができます
■ Have you tried Kaiseki cuisine?
(懐石料理を食べたことがありますか?)
■ If you come to Japan, you must experience Kaiseki cuisine.
(もし日本に来るなら、懐石料理は食べるべきだ。)
■ Everyday my lunch is tea-ceremony dishes.
(毎日私のお昼ご飯は懐石料理です。)
■ I don’t know how to eat a tea-ceremony dish.
(懐石料理の食べ方が分からない。)
■ Let me prepare the tea lunch for you.
(君たちのために懐石料理を用意させてくれ。)
■ I am so excited to try the tea lunch in Japan.
(日本で懐石料理を食べるのが待ち遠しい。)
補足
「懐石料理」は日本独特のものなので、そのまま「Kaiseki Cuisine」と表現され「a traditional Japanese dish」「a formal style of Japanese food」と説明が付け加えられているパターンが多いです。
説明を付け加えず表現するなら「tea-ceremony dishes」が最も適切でしょう。この表現なら懐石料理のルーツも一目で分かるので便利です。京都の料理店などでは「Kaiseki(tea lunch)」と書かれていることも多いです。こちらも短くて簡潔に伝わります。
しかし、口頭で日本文化に親しみのない外国人相手に説明するなら「tea-ceremony dish/dishes」が最もしっくりきます。「懐石料理=tea-ceremony dishes」で覚えてしまいましょう。
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