時折ニュースを騒がせている天下りの問題。最近では、ネット弱者から搾取するスタイルのビジネスをしていたと話題になったPCデポに、消費者庁の元長官が天下ったというニュースもありました。PCデポはそのお陰でお咎めなしとなったという噂も。
天下りは、官僚組織の若返りや、若い優秀な人材の活用には不可欠という声もあります。しかし、そのせいで汚職や癒着が起こり、一部では天下りの「渡り」も横行して、税金が無駄遣いされている現状があります。
しかし、日本ほど異常ではないにせよ、海外にも天下りは存在します。「天下り」は英語ではどう表現したらよいのでしょうか。
こんな単語や表現を使います
■ revolving door:天下り(「回転扉」の意)
■ golden parachute:天下り、高額の退職金、黄金のパラシュート
■ golden handshake:天下り、退職時の功労金、高額の退職金、黄金の握手
■ descent from heaven:天下り
こんな言い方ができます
■ The chief of Consumer Affairs Agency has been enjoying a revolving door at PC Depo.
(消費者庁の長官はPCデポで天下りを楽しんでいる。)
■ We can’t afford to have a revolving door anymore.
(我々はこれ以上天下りを受け入れる余裕はない。)
■ Many executives decided to leave after the offer of a golden parachute.
(多くの役員は天下りのオファーを貰って退職した。)
■ Japan has a long history of golden parachutes.
(日本には天下りの長い歴史があります。)
■ Many government officials have been waiting for a golden handshake.
(多くの国家公務員が天下りを待っている。)
■ My friend was offered a golden handshake and I envy him.
(友達が天下りのオファーを受けたから羨ましい。)
■ When I was a child, I studied to death only for descent from heaven.
(子どもの頃は、天下りのためだけに死ぬほど勉強しました。)
■ Working as a descent from heaven is one of my dream.
(天下りとして働くことが私の夢の一つだ。)
補足
「天下り」の意味として英語圏で最も伝わりやすいのは回転扉の意の「revolving door」でしょう。日本ほど度が過ぎた待遇や金額ではないにせよ、イギリスやアメリカなどでも一定数の「revolving door」が存在しているようです。
同様に「golden parachute(黄金のパラシュート)」「golden handshake(黄金の握手)」も天下りの意味として使われることがあります。しかし、これが「高額な退職金」も意味するので用法には注意が必要です。
日本の天下りの意味の直訳に近いのが「descent from heaven」です。また、日本の天下りの特殊性からか、そのまま「Amakudari」と表現されている英文記事もちらほらあります。
何れにせよ、天下りと英語で伝えたい場合は「revolving door」を使った方が最もストレートに伝わりそうです。日本では天から下るが、英語圏では回転扉行く、というイメージなのかもしれませんね。
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