何かしようとしたけど状況が悪くなって諦めるとき、私たちは「もうお手上げ!」「お手上げだ!」なんて言いますよね。
「お手上げ」は、どうしようもなく行き詰って、降参することを意味する表現。まさに手を挙げる行為そのものが、もう無理だという気持ちを表しています。
同じような意味の表すフレーズに「匙(さじ)を投げる」という表現があります。さじは薬を調合する匙のこと。医師が患者のための治療法方が見つからず見切りをつけ匙を投げ出す行為そのものを表した表現です。
このような「お手上げ」「匙を投げる」は英語ではどう表現したらよいのでしょうか。
こんな単語や表現を使います
■ throw up ~’s hands:お手上げだと諦める、降参する
■ throw in the towel:諦める、さじを投げる、途中でやめる
■ in over ~’s head:どうして良いのか分からない、首が回らない
■ give up:諦める、断念する
■ end of the line:どん詰まり、一巻の終わり
こんな言い方ができます
■ I want to throw up my hands and just run away.
(お手上げだと諦めで逃げ出したい。)
■ Do not throw up your hands and give up on the whole project.
(お手上げだと降参してプロジェクトを諦めるんじゃない。)
■ I do not want to throw in the towel yet.
(まだ匙を投げたくはない。)
■ The company threw in the towel after losing all of its major customers.
(会社は主な顧客を全て失って匙を投げた。)
■ I think I am in over my head.
(もう完全にお手上げだと思うわ。)
■ Tom tried to pay his debts but he was in over his head.
(彼は借金を返済しようと試みたがお手上げだと諦めた。)
■ His doctor gave up on him.
(医者は彼に匙を投げた。)
■ The Japanese government gave up on maintaining public pension system.
(日本政府は公的年金制度の維持に匙を投げた。)
■ That project is end of the line.
(あのプロジェクトはお手上げ状態だよ。)
■ This is end of the line for you.
(おまえもこれでお手上げだろう。)
補足
「お手上げ」として使えそうな英語表現は「throw up ~’s hands」「throw in the towel」「give」など様々あります。しかし「お手上げ」は形容詞でこれらの表現は動詞であるため、訳す際は「お手上げだと諦める」といったように動詞にして訳さないと違和感が出てきます。
「throw in the towel(タオルを投げる)」は、プロレスなどでセコンドが、選手がこれ以上戦えないと判断して敗北を認める印として行う行為。日本語の「匙を投げる」に似ています。
「お手上げ」「匙を投げる」はともに「give up」を利用して表現することができます。しかし、毎回「give up」では表現が画一的になってしまうので、状況に応じて他の表現も使えるのが理想的です。
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