一般的に、立場の高い人が立場の低い特定の人を特別扱いすることは「贔屓(ひいき)」「依怙贔屓(えこひいき)」と呼ばれますよね。実はこの贔屓という言葉は中国の伝説から来ています。
中国の伝説によると、贔屓は龍が生んだ9頭の神獣・竜生九子のひとつで、その姿は亀に似ている。重きを負うことを好むといわれ、そのため古来石柱や石碑の土台の装飾に用いられることが多かった。日本の諺「贔屓の引き倒し」とは、「ある者を贔屓しすぎると、かえってその者を不利にする、その者のためにはならない」という意味の諺だが、その由来は、柱の土台である贔屓を引っぱると柱が倒れるからに他ならない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/贔屓
こうして見ると難しく考えてしまいますが簡単に言えば、本来はすべきではない特別扱い、肩入れ、援助をする事と受け取ることもできます。
もちろん、このような特別扱いをする人は海外にも沢山います。「贔屓(ひいき)」「依怙贔屓(えこひいき)」は英語ではどう表現したらよいのでしょうか。
こんな単語や表現を使います
■ play favorites with ~:~を特別扱いする
■ be partial to:偏愛する、えこひいきする
■ favor:好む
こんな言い方ができます
■ Japanese government tends to play favorites with big companies.
(日本政府は大企業だけをひいきする傾向がある。)
■ Our teacher is playing favorites with smart fellows .
(先生は頭のいい奴だけをひいきしている。)
■ The boys think their teacher is partial to female students.
(男の子は先生が女の子だけひいきしていると思っている。)
■ I know that you are partial to me all the time.
(ずっとあなたが私のことをえこひいきしていることは知っています。)
■ Most women overly favor rich and handsome guys.
(ほとんどの女性が金持ちでハンサムな男をひいきする。)
■ Many men favor only young and pretty girls.
(多くの男性が若くて可愛い女の子をひいきする。)
補足
「贔屓(ひいき)」「依怙贔屓(えこひいき)」に最も近いしっくりくる英語表現は「play favorites with ~」です。
「be partial to」も似たような意味で使う事ができますが、こちらは物に対して「偏愛している’」という意味で使われます。「favor」は好むという意味の動詞なので「overly」や「only」などと組み合わせて「贔屓(ひいき)」を表現することが’できます。
しかし、「贔屓(ひいき)」「依怙贔屓(えこひいき)」を言いたいだけなのであれば、「play favorites with ~」というイディオムを使うのがよさそうです。
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